「ライナウッドは無垢と合板の中間のような、ちょうどいい素材なんです」そう語るのは、家具や生活道具の作家・デザイナーとして活動する荒木孝文さん。「無垢のような風合いを持ちつつ、積層させることで反りも抑えている。板厚もちょうどよくて加工がしやすく、削り直しもできるとても扱いやすい素材ですね」と、ご自身の創作活動を通しての実感を教えてくれました。「初めての経験だったのが、素材からインスピレーションを得るということ。小口を座面にしたスツールはその象徴的な作品で、ライナウッドの積層面を活かして強度を持たせつつ、その特徴的な層が魅力的な意匠になり、これまでにない形を生むことにもつながりました」と、荒木さん。「触っていて面白い新しい考えに出会える素材ですね」そう語ってくれました。
About
つよさ
やさしさ
うつくしさ
ライナウッドは、3枚の木の積層からなる、木工から建築まで「つくる」ことに幅広く適した木材です。確かな強さを生む構造がもたらしたのは、木目が際立つライン状の美しさ。環境への優しさに配慮し緑川木材の地元北海道産木材にこだわり、木の持つ魅力を職人の手で一枚一枚丁寧に引き出しています。つくり手の創作のヒントとして、使い手の暮らしのアクセントとして、この地域で生まれ育った木々が生きる道を、ここ愛別の町からつくり、つなげていきます。
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つよさ
繊維方向を直行させて接着するライナウッドの構造は、一般的な集成材に比べて高いせん断強度を誇ります。また、曲げ強度が高く、寸法安定性も良好。北海道の厳しい寒さに耐え抜いた木々たちの強さを、余すことなく引き出しています。
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やさしさ
木の持つ優しさに触れる機会を、より多く届けるために。木と共生する暮らしを未来に渡り守るべく、環境にもまた常に優しくあるために。地域の木々を、地域の人々と活かす取り組みを、私たちはライナウッドを通して進めています。
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うつくしさ
木目が織りなす豊かな顔つきはもちろん、職人の手による細部に渡る美しさも、ライナウッドの大きな特徴です。何かをつくりたくなる。何かに使いたくなる。その素直な想いにすっと触れるような美しさを、私たちは今日も目指しています。
Products
一つひとつ手作業で。
高品質な仕上がりを。
ライナウッドは、近年注目のCLTと同様の構造を用いながら、当社独自の厳しい品質管理を経てつくられています。板材の乾燥から表面に使用する板材の見極め、節のパテ補修やヤニの除去、仕上げの研磨まで、職人による丁寧な作業・検品を徹底。節やヤニの多い針葉樹から加工が難しく一般的に3積層木材に使用されない広葉樹まで、高品質な仕上がりを実現しています。
Cases
小物も家具も建築も。
広がる創作の可能性。
玩具などの小物から家具などの造作材、建築用構造材まで、幅広い用途に適したライナウッド。美しく加工性に優れ十分な強度も誇ることから、北海道の代表的な文化施設をはじめ、さまざまな場で採用されています。私たちはこれからも、ライナウッドの魅力やその創作の可能性を、職人やデザイナー、建築家など、多くのつくり手とともに育んでいきたいと考えています。
Creator’s Interview
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「社屋の家具デザインにライナウッドを使用しています。社屋のコンセプトは誰でも気軽に立ち寄れる場所」と語るのは、士別市で地域に根付く事業を展開しているイトイグループホールディングスの菅原さん。「環境負荷が小さく、デザイン性豊かなCLT工法を採用した社屋のデザインを進める中で、家具をどうしようかと考えていたときに、緑川木材さんの材を見つけました。ライナウッドは見た目には重さを感じさせないが、集合材などと違い、木本来の重さがズシッと来る。木口をカットしてそのまま使用できるので加工もしやすい。色を塗ったときに断面の塗装の見え方が違うので、映える。かわいいですよね」と新社屋の出来栄えを満足げに教えてくれました。「新しい社屋は、中も外もサステナブルで、リラックスできる空間にできたからなのか、まれに道の駅や美術館と間違えて会社に入ってくる人もいます」と笑って話す菅原さん。「そういうときは休憩所に案内してゆっくりしていってもらいますね。町内の人には敷地内にあるバスケットボールのコートで遊んでもらっています。誰もが気軽に遊んでいける社屋を目指しています」と語ってくれました。
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「大雪の大切プロジェクトの入る箱シリーズをデザインしたKoizumi Studioの、小泉誠さんは地域にある材を活かす設計をされる方。北海道でやるならトドマツ材でいこうという話になり、ライナウッドを指定されたのだと思います」と語ってくれたのは、大雪山の麓で家具づくりと向き合い続けている大雪木工さん。「加工性は良いし、木口に特徴があって良い製品」とライナウッドを評価しながらも「ただ値段は家具屋の基準でいうと高く感じる」との指摘も。「しかし、それはナラ材などの広葉樹を基準にした場合。昔は針葉樹のような節のある材はダメだという時代もあり、広葉樹より安いのが当たり前だった。これが適正価格ですよと堂々と言える武器が今後は必要ですよね。ライナウッドは、そういった新しい材だと思っています」と応援してくださいました。
Company
木のよき橋渡し役として
自信を持ってお届けできる
木材を。
緑川木材は1960年創業。2002年に北海道初の3積層木材である3層パネル(現・ライナウッド)の生産を開始して以来、技術と品質の向上に努めてきました。常に心がけているのは、木のよき橋渡し役であること。森からつくり手、そして使い手へ。木の魅力を最大限に伝えることを大切に、今日もこの加工場から自信を持ってお届けできる木材を送り出しています。
- TEL
- 01658-6-5855
- FAX
- 01658-6-4388
Order
個人からのお問い合わせも受け付けております。法人の方は公式サイトのお問い合わせより別途お問い合わせください。LINEでもお問い合わせいただけます。
※只今木材が手に入りにくくなっております。お問い合わせ後に、木材の在庫を確認したうえでご連絡いたします。
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- ・お問い合わせ後に都度お見積りします。
- ・基本的に受注生産なのでお時間をいただくことがあります。
- ・中層は長手方向でつないであります。
- ・カット時に割れ、節、ヤニが出る可能性があります。
- ・製品単価は材料費の変動に合わせて予告なく変わることがあります。
- ・製品の大きさ、重量によっては高層ビルや離島等運べない場所があります。
- ・天然木を使用しているので、反りや割れが発生する可能性があります。